ドタキャン=降水確率0%の日の通り雨

先日マッチングアプリを利用して、ドタキャンを経験した(人生初のドタキャン)。このときの経験から、ドタキャンとは降水確率0%の日の通り雨だと考えるようになった。

俺は以前待ち合わせ場所に到着したときに、マッチングアプリでブロックされていることに気づき、一人虚しく予約したレストランで食事したことがある。
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このような経験をしたときに、俺をブロックした相手はゴミカスなのだと考えていた。だが、それは違うと最近気づいたのだ。相手がドタキャンをするような人間だと見抜けなかった自分の危機管理能力不足なのだ。そして、異性と分かり合えるという幻想は持たず、人間はすべからく大自然だと捉えることが大事なのだ。

天気予報をイメージして欲しい。
例えば降水確率が0%のとき、多くの人は「今日は雨は降らないな」と思う。だが、一応折りたたみ傘をカバンに入れて外出する人が多いのではないだろうか。
このとき、折り畳み傘を持って外出するのは、天気予報を100%信じていないからという理由ではない。現状の人間の科学では天候をコントロールすることを理解しているから、雨が降った時に備えて折り畳み傘を持っていくのである。つまり、自分では天気というものはコントロールできないものであるとして、自分ができる対策をしているのだ。
だが、人間関係の場合はどうだろうか?
天気は自分ではコントロールできないことは理解しているのに、人間関係はコントロールできると勘違いしている人はいないだろうか?
例えば、「親友なら自分の気持ちを分かってくれる」とか「夫婦なんだから相手の気持ちを尊重したりして当たり前だ」などといった思い込みから、相手との人間関係は自分がコントロールできると思っている人は多いのではないだろうか。

だが、ここでドタキャンを経験した俺は断言したい(一回だけなのに大分大袈裟だが)。人間同士仲良くなることもできるし、親密な関係になりこともできる。ただ、天気や自然現象のように完全に分かり合えることはないのだと。

このような例えを出すと不謹慎かもしれないが、例として地震を挙げたい。
日本では地震が多い。地震による災害で、多くの人が犠牲になったり、悲しい現実に直面したことも数えきれないほどある。だが、その一方で地震が多いからこそ日本には温泉が沢山ある。この温泉によって、仕事の疲れが癒やすために温泉に入ったり、旅行したりといった人間の娯楽が生まれている。そう、地震は人間を傷つけるが、人間を癒す存在でもあるのだ。

人間関係も地震と一緒だ。仲の悪い上司や同僚に悩まされたりする一方で、気心の知れた友人と過ごす食事の時間は心の最高の癒しにもなる。
人間は人間関係に悩み、苦しむが同時に人間関係によって救われ、豊かな人生を歩むことができるのだ。

だから俺はこう思う。人間関係を改善したいならできることは一つ。晴れの日に一応折り畳み傘を持っていくのと同じように「自分を変えること」だ。
そして今度からドタキャンを食らったりしたら、こう思って欲しい。「今日は通り雨降ったんだな」と。ドタキャンされた相手に過剰に怒りを持つ必要も無いし、ドタキャンされた事から「自分には魅力はないんだ」と思う必要もない。
だが、ドタキャンの経験から、時としてドタキャンされることはあるのだという意識だけは持っておき、そのドタキャンという事象は降水確率0%の日の通り雨と同じで自分ではコントロールできないと理解することが大事だ。

☆☆☆

人間にはドタキャンをする人もいるし、ドタキャンをしない人もいる。そして、「俺はドタキャンをしない人間だ」と思っている人でもいつかドタキャンをしてしまう人もいるだろう。
人間というものは白や黒だけでは表現することはできず、黒と白と間にある無限の色調の中に生きている。
もしかしたら、俺もいつかドタキャンをしてしまう日が来てしまうかもしれない。そう、俺がドタキャンをする側になってしまう可能性も十分あるのだ。
だから、ドタキャンには寛大な心で向き合おう。ドタキャンされた瞬間は怒りで満たされてもいいと思う。俺も実際怒りで満たされた。だけど、少し心が落ち着いたタイミングにはドタキャンを許せる心を持つように努力しよう。
そして、自分は人との約束は守るように努力をしよう。人生の中でいつか気の迷いから、ドタキャンすることが無いように細心の注意を払おう。

☆☆☆

上の文章のようにつらつらとドタキャンに関して長文を記載した。だが、俺は今のところ人生では一回しかドタキャンを経験したことがない。
だから、俺は今までの人間関係はとても恵まれて環境で生活していたのだと思う。そして、今後もマッチングアプリの活動ではドタキャンされることがあるかもしれない。だけど、今の俺はドタキャンはただの通り雨だと知っている。だから、きっとめげずに人と向き合えることができると思う。たかが、通り雨なんかでへこたれる俺ではないのだ。

下の本は人間は白や黒では言い表すことができないと教えてくれた本だ。良い本だと俺は思う。

男の作法 (新潮文庫)

男の作法 (新潮文庫)